この動画は、足を使ってサーブを速くする方法について解説するシリーズの3番目の動画になります。まだ、前の動画2つをご覧でない方は、概要欄にあるリンクよりそれらを先にご視聴なさることをオススメします。
くの字の体勢を作ることで、スイングスピードを上げられることを最初の動画で説明しましたが、今回はその効果を更に高める方法をご紹介します。
その方法とは、ジャンプの直前で、重心をかなり前に寄せた状態で地面を蹴り始めることです。こうすることで、上半身が一度起き上がり、その後前に倒れこむ速度が上がるため、更にスイングを速くすることができます。
重心が前にあるとは、別の言葉で説明すると、両足の中間地点よりも全身が全体的に前寄りになっているということです。
重心が前の方にあると、後ろにある右足よりも前にある左足の方に多く体重が乗る事になります。
どの程度前の足に体重を乗せるべきか、具体的に数字を出すのは難しいところですが、意識としては、ジャンプの直前には、できる限り前の足だけに体重を乗せるくらいで丁度良いかと思います。
サーブの時は、両足ともつま先立ちをする必要がありますが、前の方に重心を持っていくためには、後ろの足のカカトを前の足のカカトより高くした方がやりやすいです。
なお、重心に関する話をしていますが、体重移動を使っている訳ではありません。
テニス通ではよく言っていますが、体重移動にショットを速くする効果というのは、ほぼありません。ですので、ギリギリまで後ろの足に体重を乗せておいて、一気に前の足に体重を移そうとするといったこと等をしようとする必要はありません。
次に、足を寄せるタイプと足の位置を動かさないタイプのサーブでのタイプ別のポイントを紹介します。
○足を引き寄せるタイプ
このタイプのサーブでは、後ろの足を引き寄せている際には、前の足に体重が全て乗っている状態になっているので、足を寄せた後、そのままの体勢で地面を蹴るようにすると、自然に前の足に多く体重が乗っていて、重心が前の状態になるはずです。
足を寄せた状態で、長く止まってしまうと、後ろの足に体重が多く乗り、重心が後ろの方にいきやすくなりますので、あまり長く止まらない方がオススメです。
○足の位置を動かさないタイプ
地面を蹴り始める直前の時に最も重心が前になるように、徐々に重心を前にしていきます。コシ、もしくはヒザを徐々に前に突き出すにつれ、前の足に乗せる体重の割合を増やしていく意識を持つようにしてみてください。
ジャンプする方向について
重心の位置は、ジャンプする方向と大きく関わっており、重心が寄っている方向に体が跳びやすくなります。
ですので、重心を前にするためには、前に跳ぼうとすることも必要になってきます。
様々な要素が絡んできますし、プロレベルでも前に動く距離にはかなり差があるため、どのくらい前に跳ぶのが最適か断定することは難しいのですが、テニス通ではベースラインよりも少し前に足が着地するくらいを目安にすると良いと予想しています。
トスもこれに合わせて、今までより前の方に投げるように修正する必要があります。
なお、左右方向については、重心はどちらかに寄らずに中央付近にするのがオススメです。どちらかに体が寄ると斜めに跳ぶことになり、その分打点が下がってしまいます。