ダブルフォルトが多いと中々サービスゲームをキープする事ができなくなって、せっかくのサーブでの優位性が崩れてしまいます。試合に勝つためには、やはりダブルフォルトは少しでも減らしたいところです。
今回の記事ではサーブの安定性を高め、ダブルフォルトを減らすために重要なコツについてご紹介します。
打点を高くする
ダブルフォルトを減らすためにまず大切なのは打点を高くする事です。基本的に打点が高ければ高いほど、サーブがネットしにくくなりますので、積極的に打点を高くしていく必要があります。そのために重要な事は以下の3点です。
ジャンプをする事で20㎝程度打点を高くする事も可能です。ジャンプについては「足の力を最大限に引き出す サーブの威力を上げる方法2」に詳しく書いてありますので、まだ読んでいない方はぜひそちらもご覧ください。
2.肘を曲げない
インパクト時に肘が曲がるほど打点が低くなってしまいますので、インパクト時には肘はほぼ伸びきった状態になるようにします。
3.左肩を低くする
右腕が地面と垂直に近いくらいに右腕を立てたほうが打点を上げる事ができます。しかし頭と右腕の間にある程度距離が無いと、肩に負担がかかりますし、サーブに威力を出す事もできませんので、上半身が地面と垂直では、そこまで腕を立てる事ができません。ですが、インパクト時に右肩に比べ左肩が低くなる(下のイラストを参照)ようにすると、頭と右腕の間の距離を空けた状態で右腕を地面と垂直に近づける事ができ、肩に負担をかけずに打点を高くする事ができます。
サービスラインよりかなり内側を狙う
当たり前と言えば当たり前なのですが、ラインギリギリの所よりも、もっとラインの内側を狙った方がフォルトしにくく、フォルトを減らすには、ラインよりもかなり内側の位置を狙う事が有効です。しかし多くの方は、セカンドサーブであってもライン近くの深い位置を狙ってサーブをしてしまっています。
たしかに浅い球より深い球の方が相手にとって攻めにくいのは事実であり、深い球を全くフォルトせずに入れられれば、それに越したことはありません。しかし、現実にはそれは不可能であり、実際トッププロもセカンドサーブはラインのかなり内側を狙って打っています。
ダブルフォルトが多くなるよりは、浅くても確実に入るサーブの方を打った方が試合を有利に運べます。
特にトップスピン量の多いセカンドサーブを打つ場合、フォルトをしない事を主な目的として回転をかけていますので、浅い所を狙わないと、せっかく回転をかけた意味が無いとも言えます。
どの程度内側を狙うべきかは、個人のサーブのスピード、回転量、コントロールなどによって変わってきますので、具体的に言うのは難しい所ですが、まずは、サービスラインよりボール5個分ほど内側を狙ってみると良いと思います。そこから深さを調整していって自分に最適な狙いどころを見つけてみてください。
その他のコツ
上記のコツ以外にサーブを安定させるコツを2つご紹介します。
1.トスを低めにする
トスの乱れが少ない方が当然サーブも安定します。トスの安定のためには練習がもちろん必要ですが、比較的簡単に修正できる所もあります。それは、トスを低めにする事です。トスが低くなるほどトスの乱れは小さくなりますので、現在トスが高めの方は、サーブの威力が落ちない範囲で(体の力をしっかりと使える時間が確保できる範囲内で)、トスを低くしていく事をおススメします。
2.力まない
サーブに限った事ではありませんが、力みがあるとコントロールが悪くなります。力まないためにまず大切なことは、握力を抜いて、必要最低限の力でラケットを握るように意識する事です。インパクト直前まで極力、ラケットを弱く握るようにしてみてください。
また、100%全力で打とうとするのではなく、8割くらいの力加減で打とうと思った方が力まずに済みます。そして、力まないことで結果として100%全力で打とうとしたよりもコントロールも威力も良くなりやすいです。
セカンドサーブの練習量を増やす
最後にコツと言えるほどではありませんが、重要な事が一つあります。それは、セカンドサーブの練習量を増やす事です。一般的にファーストサーブよりもセカンドサーブの練習は軽視され、練習量がかなり少ない傾向にあります。あまり練習をせず、ぶっつけ本番に近い状況ででセカンドサーブを打っていてはミスが多くなってしまうのが当然とも言えます。
失敗しても次があるファーストより、失敗すると即失点になるセカンドサーブの方がよりもプレッシャーがかかりますので、セカンドもファーストと同じくらいしっかり練習し、緊張する場面でもしっかりサーブを入れられるようにしたい所です。
今回の重要ポイント
○フォルトを少なくするには打点を高くする事が重要。
○打点を高くするためには、1.高くジャンプすること 2.インパクト時に左肩がを下げること 3.インパクト時に肘をほぼ伸ばしきった状態にすること の3点が必要。
○サービスラインよりボール5個分くらいを目安に浅い位置を狙う。
○トスを安定させるためにトスを低めにする。
○力まないようにする。そのためには握力を抜くことと8割くらいの力加減で打つ意識を持つ事が必要。
○セカンドサーブは、ファーストよりもプレッシャーがかかるので、セカンドの練習もしっかりとするべき。